例としては「めんどくさい」「ガチャッ!」「しゃらくさい」「しょっぱい」など。「ターザン山本!実践文章講座」の中で何回も出てきた用語たちだ。ターザン自身はこれらのコトバを会食の席でも普通に使っている。
この文章を読んでいて「『めんどくさい』は自分も使うし、意味もわかる」という人がいると思う。すいません。違います!
本来ならば、ターザンの話を直接聞かないとわからない。今回は「ガチャッ!」についての説明に挑戦してみる。
「ガチャッ!」は文章中、時間軸が大きく移動する場面に使う擬態語・擬音語。「ガチャッ!として、いいねぇ」。つまり、ほめ言葉のうちに入る。
自分の書いた文章の中から抜粋する。
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(前略)
その主な理由は、ビデオの編集環境が容易には手に入らなかったこと。1985年の話。
それから20年たって、実はこれから、作品に仕上げるつもりでいる。
(後略)
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こんな文章を見るとターザンは「ガチャッ!、とんだよ」と説明してくれる。
ガチャッ!を実現するためには、時間のスパンが長い必要はない。例えばテーマが試合内容自体にないときには「試合は始まった。結果はErica、マーガレットの圧勝」と端的に表現した方がいい場合がある。ここをダラダラ書いていると、「この部分は削って、ガチャッ!と結果だけ書くといいよ」と添削される。
昼働いてる場面から夜飲んでる場面への展開はガチャッ!である。
その会社に入社した場面から、退社する場面に行くのもガチャ!。
「時間軸がとぶ」と書いたが関連する事柄が他にもあってそのキーワードを並べてみる。
メリハリ、起承転結の転、陰と陽、ハレとケ、空間軸がとぶ、男と女、真中と端っこ、白と黒・・・
これらは大きなくくりでは、すべて「ガチャッ!」である。
これで、いくらかは説明できたかもしれない。繰り返しになるが、本来はターザンの話を直接聞かないとわからないので、よろしく。